「身近なところに図書館がある街づくりを求める請願」、反対意見も反対討論もなく不採択

私たちの姉妹団体「駅前開発と図書館を考える会」が行った「身近なところに図書館がある街づくりを求める請願」は、3月6日の市議会文教委員会で審査され、残念ながら不採択となりました(請願書は【こちら】)。
審査ではまたぞろ「反対討論、反対意見なしの不採択」に出会いました。かつて経験した「不採択ありき」としか思えない請願審査と同様でした(その時の報告は【こちら】)。審査では請願代表者が請願理由を説明し、質疑が行われます。本来、反対ならばその請願のどこがどのような理由で受け入れられないかの表明があり、それに対する反論の機会がなければ建設的な議論にはならないはずです。しかし取手市議会では、理由を示さない故に反論もできないまま、請願を門前払いすることがまかり通っている、取手市議会は建設的な請願審査ができる場ではないようです。尤も、その様な議員を選んでいるのは市民なのですが・・。
審査の質疑の中で、議員側から「駅前に図書館ができる」との発言がありました。しかしA街区再開発計画は現在「停止」され、その先の見通しはまだ立っていないはず、その発言は私たちの請願事項の「1.取手図書館を改修整備してください」に対して今や破綻している「取手駅前図書館」建設にミスリードするものです。しかもその図書館は、市の期待通り一年程度の遅れで都市計画決定できたとしても、開発区域の減少と資材高騰のため建物の規模も怪しく、多額のお金(原資は税金)がかかり、供用開始までには数年、悪くすれば10年近くかかるものです。その間、市や教育委員会が「老朽化している」と喧伝している取手図書館は、改修なしで放っておくのでしょうか。
むしろ、請願書に順序立てて書いた通り、取手図書館を活かし、必要な改修整備を行って寿命を延ばし、その間に地域に分館や図書室を整備していく、そうすれば利用者の利便性は高まり、本の待避先にも余裕ができ、来るべき取手図書館の建替えにも備えられます。それが現実的なやり方なのではないでしょうか。私たちも駅前に図書館(図書室)があるのは良いことだと思います。しかしそれは、わざわざ建物を建てなくとも、リボンとりでビルなりアトレなりの空きスペースを活用すれば済むことです。
図書館ばかりではありません。A街区再開発計画にしても桑原開発にしても、市にも市議会にも「その先のことまで考える」「歩きながら考える」という姿勢が感じられません。これでは今後の「持続可能な市政運営」、取手市の持続、は危うい気がします。